[実務入門] (38) 財務費用と営業外収入・支出(旧会計準則)

[2012年6月12日]

前回までで費用と発票主義について考えてきました。
今回は旧企業会計準則・企業会計制度、小企業会計準則における、損益計算書の下のほうの項目である、財務費用と営業外収入・営業外支出について簡単に説明します。

旧企業会計準則・企業会計制度において、財務費用には次のような項目が含まれるとあります。
企業が生産経営に必要な資金等を調達するために発生した費用を処理し、利息支出(利息収入の減)、為替損失(為替収益の減)、関連の手続費を含む。
実務上、財務費用は銀行手数料や為替差損益が計上されるのが一般的で、特に外貨建資産・負債を毎月末の為替レートで洗い替えることにより生じる為替差損益が利益の変動性を高めています。この為替差損益は収益であっても、財務費用の項目に載せることが要請されています。したがって、財務費用がしばしば大きな金額でマイナス計上される原因となります。

本記事は、現在NNA.ASIAで連載中の「ここに注目!中国会計・税務実務入門」を転載したものです。
また、旧企業会計準則・企業会計制度において、営業外収入には次のような項目が含まれるとあります。
企業に発生した生産経営と直接関係ない各項目の収入を処理し、固定資産棚卸益、固定資産処分益、非貨幣性取引収益、無形資産売却益、罰金収入等を含む。

また、旧企業会計準則・企業会計制度において、営業外支出には次のような項目が含まれるとあります。
企業に発生したその生産経営と直接関係ない各項目の支出、たとえば固定資産棚卸損、固定資産処分損、無形資産売却損、債務再編損失、固定資産減損損失、建設仮勘定減損損失、罰金支出、寄付金支出、臨時損失等を含む。

これらの要請により、中国の旧企業会計準則・企業会計制度に基づく損益計算書上、営業外収入や営業外支出には、日本の会計原則に基づく損益計算書の特別損益項目も含めて計上する形になります。しかし一方で金融収益・費用が営業外収入・支出に計上されないため、日本の会計原則に基づく損益計算書より計上金額(絶対額)が少なくなるのが一般的なように思われます。

次回は利益処分について簡単にふれます。

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