[実務入門] (5) 銀行預金

[2011年2月9日]

今回は、銀行預金(中国語:銀行存款)の記載内容を説明します。

銀行預金口座の種類には、基本口座、一般口座、専用口座、臨時口座があり、それぞれ用途が決まっています。基本口座は、日常の取り引きの決済や現金の引き出しができる口座で、会社は1つしか持てない口座です。一般口座は、口座間の入送金などに使用され、会社は複数持つことができます。専用口座は、資本金口座や借入金口座など特定の用途で使用される口座です。臨時口座は、会社所在地以外の異地に設ける臨時的に使用される口座となります。

銀行預金科目について、会計処理マニュアルでは、発生する取り引きを想定して、次の例のように規定します。

まずは、会社が保有する銀行預金口座の種類を列記し、それぞれの用途を明確にします。

次に、銀行預金の明細科目(銀行預金-人民元口座-○○銀行口座番号、銀行預金-USD口座-△△銀行口座番号など)の記載と、明細科目ごとに預金出納帳(中国語:銀行存款日記帳)を設置することを記します。

銀行預金管理の記載では、まず銀行預金口座の使用に関する基本原則として、次の内容などを規定します。

  1. 会社の経営範囲内の資金の収入および支出であること。
  2. 現金による収入並びに支出とする取り引き以外は全て銀行預金口座を通すこと。
  3. 資金の収入および支出にかかる証憑は、合法かつ有効であること。
  4. 決済時は、決済が行える十分な資金が保証されていること。
    (十分な資金がない状況で小切手の発行をしてはいけない)
  5. 預金出納帳に取り引きを毎日記帳し、バンクステートメント(中国語:銀行対帳単)と適時に照合し、差異がある場合には速やかに原因を明らかにする。

次に、帳簿記録と実際の銀行預金口座の金額を適時照合し、両者に差がある場合には、月末に下表のような銀行勘定調整表(中国語:銀行存款余額調節表)を作成し、差異の内容を明らかにします。銀行勘定調整表は、帳簿の記帳タイミングと、銀行に取り引き金額が反映されるタイミングが異なることにより生じた両者の差異の内容を明らかにするものであり、差異の内容が明らかになった後も、両者の金額に差異がある場合には記帳ミスがあるということになります。

帳簿の記帳タイミングと銀行に取引金額が反映されるタイミングが異なるケースは次の4種が考えられ、これらについても会計処理マニュアルに記載します。

  1. 会社は収入として記帳しているが、銀行預金口座には入金が反映されていないケース。
    例えば、商品の販売代金を小切手で受領し銀行に持ち込んだが、銀行における入金処理がまだ行われていない場合。
  2. 会社は支払いをし、帳簿に記帳しているが、銀行預金口座には出金がまだ反映されていないケース。
    例えば、会社が小切手を発行して商品を購入し帳簿に記帳したが、銀行はその小切手を収受していないため、銀行における出金処理が行われていない場合。
  3. バンクステートメントでは入金となっているが、会社の帳簿では入金の記帳がされていないケース。
    例えば、銀行では商品販売代金の入金が月末に処理されているが、会社は銀行からの通知をうけておらず入金の記帳をしていない場合。
  4. バンクステートメントでは出金となっているが、会社の帳簿では支払いの記帳がされていないケース。
    例えば、水道光熱費の引き落としがされているが、会社は証憑を受領していないため記帳していない場合。

その他の記載事項として、代表的な取引の仕訳を例示します。

現金引出 借) 現金 貸) 銀行存款
現金預入 借) 銀行存款 貸) 現金
売掛金回収 借) 銀行存款 貸) 应収帳款
買掛金支払 借) 应付帳款 貸) 銀行存款
預金利息収入 借) 銀行存款 貸) 財務費用
借入金利息支払 借) 財務費用 貸) 銀行存款
給与支払 借) 应付工資(未払給与) 貸) 銀行存款
银行存款余额调节表
银行名:
账号: ××年×月×日
单位:元
项目 金额 项目 金额
银行存款日记账余额 银行对账单余额
加:银行已收、企业未收

减:银行已付、企业未付

加:企业已收、银行未收

减:企业已付、银行未付

调节后余额 调节后余额

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