[実務入門] (6) 売掛金、その他未収金

[2011年2月18日]

企業の生産経営活動の中で発生する各種債権には、受取手形、売掛金、その他未収金、前払金などがありますが、ここでは、売掛金(中国語「应收账款」)とその他未収金(中国語「其他应收款」)の会計処理につき、現地法人の会計担当者と本社の会計担当者などの関係者が、共通の認識を持てるようにするため、会計処理マニュアルにおいて、どのように記載するか説明します。

両勘定科目とも、まず、計上対象となる取引の範囲を列記します。

売掛金であれば、製品、商品などの販売、あるいはサービスを提供したことにより受け取るべき代金であること、また、各種保証金や仮払いの性格を持つものは含まれないこと。

その他未収金の場合、受取手形、売掛金、前払金など以外のその他の未収、仮払金で、例えば、預入保証金や従業員に対する各種立替金など、会社がその他未収金として計上する内容を記載します。

設置する帳簿は、売掛金は相手先別の補助簿を、その他未収金は、保証金や仮払金などの種別ごと、かつ相手先別に補助簿を設置するなどと規定します。

また、売掛金については、その計上時期と計上すべき金額についても記載しておきます。

売掛金の計上時期は、発生主義による売上の認識時期となり、売上の認識時期は、会計処理マニュアルの「売上」の個所に記載しますが、売掛金の個所にも記載しておくといいでしょう。

例えば、「企業会計制度」では、商品の販売収入は、次の条件を全て満たしたときに認識すると規定されています。

  1. 企業が商品の所有権上の主要なリスクと報酬(便益)を購入者に既に移転していること。
  2. 企業が通常の所有権と相関連する継続的な管理権を既に保有しておらず、既に販売した商品に対して支配を行なっていないこと。
  3. 取引と関連する経済的利益が企業に十分に流入していること。
  4. 関連の収入と原価を信頼し得る程度に測定できること。

会社が採用している中国の会計基準で規定されている売上の認識基準を基に、より具体的な認識条件を会社の状況に合わせ規定していくことになります。

次に、売掛金の計上額は、取引による実際の発生額を計上し、割引や値引きが発生する場合はそれらを控除した金額を計上することなどと記載し、割引や値引きの具体的な割引率や条件などについては、「売上」の個所に記載します。

そのほか、売掛金とその他未収金について、定期的に、または会計年度末にその回収可能性を検討し、充分な回収を見込むことができない未収債権につき、合理的な金額の貸倒引当金を計上する必要があります。貸倒引当金について、計上の範囲、計上方法、年齢区分、計上比率などを規定します。計上方法や計上比率は、取引先との関係、取引先の財務状況、過去の回収状況などにより決めることになります。例えば、取引先を、回収の可能性の高い関連会社などの取引先と、一般の取引先に区分し、回収の可能性の高い取引先については、一律に期末の未収債権の残高の何%を引当て、一般の取引先については、未収の期間に応じ、期末の未収債権の残高の数%から100%近い貸倒引当金を計上するといった計上方法などが考えられます。

その他の記載事項として、代表的な取引の仕訳を例示します。

(記載仕訳例)

売掛金の発生 借) 应收账款 貸) 主营业务收入

应交税金 – 应交增值税(销项税额)(銷項税額)

売掛金の回収 借) 银行存款 貸) 应收账款
保証金の支払い 借) 其他应收款 貸) 银行存款
従業員への立替 借) 其他应收款 貸) 银行存款/现金
貸倒引当金の引当 借) 管理费用– 计提坏账准备 貸) 坏账准备

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